不用品回収で回収が難しいもの
2018.04.24
不用品回収業者は、家の中で出た不要なごみを引き取ってくれる便利な存在です。
ところが、いかに不用品回収業者といえども回収が難しいものもあるとご存知でしょうか?
知らずに不用品回収業者を呼ぶと、トラブルになったり不用品の処理に余計な時間と手間がかかったりすることもあるため、具体的に回収が難しい品物を知っておきましょう。
中身が完全に抜けていない缶類
不用品回収業者は全国各地に存在していますが、多くの業者で回収が難しいとされるのが「中身の残っている缶類」です。
スプレー缶やガスボンベなどが該当し、中身が入ったままだと断られるケースが多いです。完全に使い切って空の状態ならごみとして引き取ってくれることもありますが、確実ではありません。これは、中身が残ったスプレー缶などを回収すると、業者自身が廃棄する前に必ずガス抜きをしなければならないためです。
仮に中身を残したまま処理すると、残っていたガスに引火して爆発する可能性があり、非常に危険です。これを避けるために必ず中身を完全に出す必要があるのですが、大量に回収すれば作業に手間がかかります。回収した不用品は業者の作業場などに集められるので、そこで大量のスプレー缶などをガス抜きすれば臭いや音などで近隣の迷惑になることもあります。こういった事情があるため、中身が抜けきっていないスプレー缶などは回収を断る業者が多いのです。
ただ、ごく少量だったり特別料金を支払ったりすれば、回収に応じてくれる業者もいます。交渉が必要になるでしょうが、どうしてもスプレー缶などを持って行ってもらいたい場合は相談してみましょう。ちなみにスプレー缶などはガス抜きすれば普通に自治体のごみの日に出せるので、費用や交渉の手間が気になる場合は自分でごみに出したほうが良いでしょう。
食品や生き物
古いお歳暮や保存食などが大量に見つかったので回収してもらいたいと思う人もいるでしょうが、一般的に不用品回収では食品を回収してもらうことは難しいです。
食品は、環境によっては一気に劣化して腐り、酷い悪臭を発してしまいます。不用品として食品まで回収していると、業者の作業場などから悪臭が漂ってトラブルのもとになってしまうでしょう。また、缶詰などは分別して処分しなければならないため、作業の手間もかかってしまいます。
このため回収できない業者が多いのですが、食品リサイクル法の許可を取っている業者などは食品を回収してくれるケースもあります。食品は肥料や飼料として転用が可能ですし、水分を飛ばして焼却すれば質量を減らし、手軽に処理できるようになります。このような設備やルートが確立された業者であれば食品の回収が可能なこともあるので、問い合わせてみると良いでしょう。
生き物に関しては、ほぼ全ての業者が回収を断っています。依頼する人もいないでしょうが、いくら料金を支払っても育てられなくなったペットなどを引き取ってもらうことはできません。ペットショップと違って回収業者は生き物を扱う営業許可を得ていませんし、引き取ったとしてもその生き物の扱いに困ってしまいます。どうしても生き物を引き取ってほしい場合は、動物愛護団体や保護施設などに相談してください。
大型のものや医療機器
ピアノやオートバイなど、大型の不用品は一般的な不用品回収業者では断られることが多いです。ソファや家具など直接持ち運べるものは問題なく回収してくれるのですが、ピアノのように重量があったり、搬出に特別な重機が必要になる場合は難しいでしょう。不用品回収業者は家庭で出る一般的な不用品の回収を請け負っているケースが多いため、大型のものを引き取ってもらうには専門業者を呼ぶしかありません。
また、医療機器の不用品も基本的には回収不可能です。ここで言う医療機器とは注射器や検査機器など、病院で治療のために使われるような道具を指します。一般家庭ではまず不用品として出ることもないでしょうが、本格的に在宅医療をしていたり、自分でインシュリン注射などを行っている人の場合などはごみとして出ることもあります。
医療機器は針などを経由して他人に病原菌が感染する危険性があるため、不用品回収では基本的に引き取ってくれないのです。家庭から医療機器の不用品が出た場合は、医療機器回収の専門業者に依頼する必要があるので注意しましょう。
ちなみに、家庭で使用する体組成計や血圧測定器なども医療機器に分類されますが、こういった家庭用医療機器は感染の危険もないので回収してもらえます。あくまでも、医療行為で使用されるような医療機器のみが回収不可能だと覚えておきましょう。
まとめ
一般的な不用品回収業者で回収が難しいものとしては、中身が残ったスプレー缶などや食品、生き物に大型のもの、医療機器などが挙げられます。
納得できるものから意外なものまでありますが、基本的には回収できないと理解し、専門業者を探すなど正しい処分方法を模索する必要があります。
業者ごとに取り扱いが異なることもあるので、まずは問い合わせてみると良いでしょう。