事業系ゴミは家庭ゴミとどう違うの?

2018.12.03

不用品回収

事業系ゴミは家庭ゴミとどう違うの?

事業所から発生するゴミは、各自治体によって処分方法が異なります。事業系ゴミを適切に廃棄するために、今回は京都で事業系ゴミとして廃棄できるゴミについて紹介していきます。品目ごとに確実に分別を行い、社会や環境に悪影響が及ばないように留意しましょう。

事業系ゴミとは?

ゴミは行政用語では、「廃棄物」と呼称されています。廃棄物は大きく分けて一般家庭から発生する「家庭系廃棄物」と、オフィス、工場、飲食店、宿泊施設などの事業所から発生する「事業系廃棄物」に分けることができます。ここで見ていくのは事業ごみとも呼ばれる「事業系廃棄物」です。事業系廃棄物はさらに、「事業系一般廃棄物」と「事業系産業廃棄物」に分けることができます。

「事業系一般廃棄物」とは、事業所から発生するゴミ全般で、家庭ゴミと同じような生ごみや書類ゴミであっても事業所から発生したゴミは事業系一般廃棄物として処理する必要があります。「事業系産業廃棄物」は、材質によって法律で20種類が指定されており、具体的には解体現場や建築業で発生するコンクリートのがれきや建築資材の廃材、製造過程で排出される廃油や汚泥、金属くず、ガラスくずなどが該当します。

事業系一般廃棄物の分類と処分方法


たとえば、毛布や布や衣類などの繊維ゴミは一般家庭でも発生しますが、繊維工場や縫製工場であれば大量の繊維くずが出ますので事業系一般廃棄物として処分する必要があります。古くなった作業服の廃棄など、量が少なくても事業所から出たゴミは事業系ゴミとして扱われます。一般家庭では「生ごみ」と呼ばれるような残飯やお茶殻は、「動植物性残渣」に分類される事業系一般廃棄物になります。ただし、食品関係の事業所から出る食品ゴミを処分する際には、「食品リサイクル法」というまた別の法律に従って廃棄する必要があります。

書類や郵便物などの紙くず、リサイクルに向かない紙製品、木くず、木製の机やイス、タンスや棚といった家具類は、一般家庭だとゴミの分類をまたぎますが、事業系ゴミは一般廃棄物としてひとくくりに分類されています。リサイクル可能な紙類は再資源化することができるので、別で分類してリサイクル業者に回収を依頼しましょう。

事業系一般廃棄物を処分するには、一般廃棄物収集運搬業許可業者に委託しなくてはいけません。ゴミ袋は市販のもので構いませんが、透明な袋に限定されているので、色が付いているゴミ袋や段ボール、自治体が提供している燃やすごみ用のゴミ袋を使用することはできません。

産業廃棄物の分類と処分方法

産業廃棄物は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律で20種類に指定されています。その中でも、爆発性や毒性を帯びているものは「特別管理産業廃棄物」、廃ポリ塩化ビフェニル(PCB)廃石綿、ばい塵などは「特定有害産業廃棄物」と呼ばれています。

事業系一般廃棄物は、一部を除いて、最終的な処分責任を各市町村が負いますが、産業廃棄物は各事業所ごとに処分する責任があります。産業廃棄物は一般廃棄物の処理施設では処分することができないので専門業者に委託する必要がありますが、誰でも営業できるわけではなく、産業廃棄物処理事業者は自治体から認可を受けないと営業することができません。事業所は産業廃棄物を処理業者に引き渡して終わりではなく、どの業者に依頼し、その業者がどういった流れで運搬し、処理をすることになるのか把握しておく義務が生じます。運搬業者や処理業者と契約を交わし、マニフェストと呼ばれる管理票の交付をする必要があります。

事業系一般廃棄物か産業廃棄物かに関わらず、不用品回収業者の中には認可を受けて事業系ゴミの処分を請け負うことができる業者もあります。一般的な事業所から出るゴミであれば大抵のものは回収可能ですし、ゴミではないものの不要になった道具や機器といった不用品の回収にも応じてもらえます。量やサイズに関係なく引き取ってもらうことできますので、開業や廃業で事業ゴミの処分方法に困っていたり、量が多くて対応できなくなっている事業ゴミがあれば、一度相談してみることをオススメします。