【ブラウン管・薄型】テレビの処分方法
2018.08.13
アナログ放送終了に伴い、家庭から姿を消していったブラウン管テレビですが、処分せずに自宅に残っている…という家庭もあるのではないでしょうか。もう使えなくなってしまったからといって、ブラウン管テレビはかつてのように粗大ゴミとして簡単に捨てることができなくなりました。理由は、処分方法を決める家電リサイクル法が施行されたからです。そのうち処分したいと思っている要らないテレビがあれば、正しい知識と方法で的確に処分しましょう。
なぜ家電リサイクル法が出来たのか
家電リサイクル法は適用されてしばらく経ちますので、世の中にはかなり浸透してきました。そもそも、なぜ家電リサイクル法は出来たのでしょうか。
日本は終戦後、高度成長期に入り、人口の急増と共に多くの製品が製造され、消費されるようになりました。好景気のあおりで、使い捨てや新しい製品を買うためにまだ使えるのに捨てられてしまうゴミが大量に発生するようになったのです。その結果が公害とオイルショックに見られる資源エネルギー問題でした。そこでリサイクルという概念が導入され、様々な原材料に対するリサイクル法が各業界で制定されるようになりました。今では当たり前になっている容器や包装のリサイクルもその1つです。
家電リサイクル法が制定されたことにより、これまでは各自治体で焼却処理や埋め立てられていたゴミが減り、部品に使用されている金属が再資源として活用できるようになりました。家電リサイクル法はすべての家電に適用されているわけではなく、大型家電であるエアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の4品目が対象となっています。そのうちテレビに関しては、アナログ放送に使われていたブラウン管テレビだけでなく、デジタル放送に移行してからの薄型テレビも同様に対象品目です。また、家電リサイクル法は資源の再利用のためだけではなく、フロンや水銀など、家電の製造に使われてきた有害物質を適切に処理する目的でも推進されています。
不要になったテレビの回収先
では、不要になったテレビはどのように処分すればよいのでしょうか。いくつか方法はありますが、いずれの方法も消費者がリサイクル料金を負担して回収してもらうことになります。
【回収先1:購入したメーカー】
新しい製品の購入時に引き取ってもらう方法と、メーカーに連絡を取って、指定の回収場所に持ち込む方法とがあります。引き取ってもらう場合にはリサイクル料金に加えて、運搬料も発生します。
【回収先2:リサイクルショップ】
日本ではもうブラウン管テレビで放送を見ることは出来ませんが、海外ではまだブラウン管テレビを活用している国が多くあるので需要はあります。また、日本国内でもビデオやゲーム機に接続して使えば、まだ利用することができますし、デジタル対応のテレビであればなおのこと需要があります。廃棄処分しないのであればリサイクル料金は必要ありませんし、壊れていないテレビであれば買い取ってもらえる場合もあります。ただし、値段がつくかどうかはケースバイケースで、リサイクルショップまで持ち込まなければいけません。
不用品回収業者を利用する方法
もう1つの方法が、不用品回収業者を利用する方法です。
自分で家電リサイクル法に基づいた処分をする代わりに、業者に依頼をして代行してもらうことができます。リサイクル料金に加えて、運搬費や人件費も必要になりますが、それでもメリットは少なくないです。テレビは大きくて重量もありますから一人で運び出すのは簡単ではありません。メーカーの回収場所やリサイクルショップまで運ぶには人手も車も必要です。一人暮らし世帯や高齢者世帯、エレベーターのないマンションであれば、現実問題として運び出すのは困難です。
不用品回収業者であれば、家からの搬出から回収場所への運搬、処分に関する手続き等もすべて代行してくれます。自分でやらなければならないのは、事前に業者へ連絡を取っておくことだけです。時間や手間をかけられない方や、すぐに処分したい方には最適です。業者によっては、まだ壊れていないテレビや需要があるテレビであれば買取をしてくれる不用品回収業者もあります。多くの業者が見積もりや相談は無料で行っていますので、処分に困っているテレビがあれば、まずは一度連絡を取ってみることをおすすめします。
不要なテレビは賢く処分しよう
テレビは、家電リサイクル法に基づいて適切に処分する必要があります。ここで紹介した「リサイクル料金を払ってメーカーに引き取ってもらう」、「リサイクルショップに買い取ってもらう」、「不用品回収業者へ依頼する」方法はいずれもメリットとデメリットがあります。ニーズに合った方法を選んで、環境に配慮しながら不要なテレビを家から処分しましょう。